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金沢市で雨漏り修理に使える補助金・助成金はある?2026年度の実情
「雨漏りの修理に、市から補助は出ませんか」
このご質問は、金額をお見せしたあとにいただくことが多い。答えから申し上げると、金沢市に「雨漏り修理そのもの」への補助金はありません。屋根修理という工事の名目で申請できる制度も、ありません。
ただし、それで終わりではないんです。雨漏りを直す工事が、別の目的の制度に「該当する」ことがある。屋根屋の立場で、二〇二六年度時点の実情をお伝えします。
Q. なぜ雨漏り修理そのものには補助が出ないんですか
補助金というのは、行政が政策目的のために出すお金だからです。
耐震性を高めてほしい、災害から生活を立て直してほしい、まちなみを守ってほしい、空き家を減らしてほしい、省エネを進めてほしい。こうした目的があって、そのための手段として工事費の一部を出す。
建物の維持管理は、本来その建物の所有者がやることです。雨漏りを直すのは維持管理にあたるので、そこに直接お金を出す制度は作られません。これは金沢市に限らず、全国的にほぼ同じ構造です。
だから、探すべきは「雨漏りの補助金」ではなく、「今やろうとしている工事が、どの政策目的に引っかかるか」ということになります。
Q. 実際に該当しうるのはどんな制度ですか
金沢市で、屋根や雨漏りの工事が関わってくる可能性があるのは、主にこの四つです。
ひとつめが、被災住宅の応急修理です。令和六年能登半島地震で被害を受けた住宅について、屋根を含む日常生活に必要な最小限の部分の修理費を市が負担する制度があります。半壊以上と準半壊で上限額が分かれており、市から施工業者へ直接支払われる仕組みです。屋根の損傷が地震によるものであれば、雨漏りの修理がここに含まれる可能性があります。受付期間が設定されているので、まず住宅政策課に確認してください。
ふたつめが、耐震改修の補助です。一九八一年五月三十一日以前に着工された木造住宅が対象で、耐震診断と耐震改修工事に補助が出ます。重い瓦屋根を軽い屋根材に葺き替える工事は、建物の耐震性を高める改修の一部として位置づけられる場合があります。窓口は建築指導課です。
三つめが、こまちなみ保存区域や伝統的建造物群保存地区の修景助成です。東山ひがし、主計町、卯辰山麓、寺町台といった地区では、外観の修景に対する助成があります。屋根の葺き替えが外観に関わる工事として対象になりえます。歴史都市推進課の所管です。
四つめが、空き家の活用に関する補助です。空き家を改修して住む、あるいは活用する場合の改修費に補助が出ます。屋根の修理が改修工事の一部として含まれる形になります。
Q. 火災保険と、どちらを先に考えるべきですか
金沢での実感としては、補助金より火災保険のほうが当たる確率がはるかに高いです。
理由は単純で、補助金は政策目的に合致する必要がありますが、火災保険は「風災・雪害・雹災で壊れたか」だけを見るからです。金沢は雪が降り、冬に強い風が吹く。棟板金が飛んだ、雪で雨樋が壊れた、雪の重みで屋根材がずれた。こうした原因の雨漏りは、火災保険の対象になる可能性が十分あります。
だから、私たちが現場でお伝えする順序は、まず火災保険。それが難しそうなら補助金の可能性を探る、という流れです。両方を同時に使えるかどうかは制度ごとに条件が違うので、そこは各窓口に確認していただくことになります。
Q. 申請で気をつけることはありますか
一番多い失敗は、工事を先にやってしまうことです。
補助制度のほとんどは、事前申請が原則です。着工前に申請して、交付決定を受けてから工事を始める。この順序を守らないと、対象になる工事でも受け付けてもらえません。被災住宅の応急修理も、着工前の申請と着工前の写真が必要です。
もうひとつ、写真です。工事前、工事中、工事後の写真が求められます。工事中の写真は施工業者しか撮れないので、申請するつもりであることを最初に業者へ伝えてください。伝え忘れて、あとから写真がなくて諦めた、というお話を実際に聞いたことがあります。
それと、年度です。補助金は年度ごとに予算が組まれ、金額も条件も変わります。前年度の情報を見て動くと、条件が変わっていることがある。予算に達した時点で受付が終わる制度もあります。
屋根屋として、正直に思っていること
補助金を探す時間と、雨漏りが進む時間は競合します。
制度を調べ、窓口に相談し、書類を揃え、交付決定を待つ。ここまでで一か月から二か月かかることがあります。そのあいだ、水は入り続けます。下地が傷めば、工事の金額が補助金の額を超えて増えることもある。
私たちが対応した中でも、補助を待つあいだに野地板の傷みが広がって、結果的に高くついた現場がありました。だから私は、症状が進んでいる雨漏りについては「先に止めましょう」とお伝えします。制度を使うなら、止めたあとの本格改修のほうで考える。この分け方が現実的だと思っています。
なお、ここに書いた制度の内容と金額は二〇二六年八月時点で私が把握しているものです。年度ごとに変わりますので、実際に使われるときは必ず金沢市の各担当窓口で最新の要綱を確認してください。屋根修理と助成金の関係については、別の記事でもう少し詳しく触れています。
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【石川県河北郡津幡町】瓦屋根 雨漏り修理 T様邸
制度が使えるか分からないときは
制度が使えるかどうかは、工事の内容と時期で変わります。金沢市と近郊で、火災保険の申請に必要な写真の撮り方も含めてご相談に乗っています。制度を待つあいだの応急処置も、あわせてご提案します。点検の流れは金沢の雨漏り修理・診断でご説明しています。