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店舗・アパートの雨漏り対応|金沢のオーナーが押さえる責任と段取り
アパートや店舗の雨漏りは、自宅の雨漏りと決定的に違うところがあります。困っている人が、建物の持ち主ではないという点です。
入居者やテナントから連絡が来て、オーナーが動く。この一手間があるせいで、初動が遅れやすい。そして遅れたぶんだけ、修理費以外の負担が増えていきます。
金沢でアパートや店舗をお持ちの方から相談を受けるとき、私が判断の軸としてお伝えしていることを書いておきます。
軸その一|修理費より、営業補償と退去のほうが高くつく
雨漏りそのものの修理費は、規模によりますが十万円台から数十万円です。オーナーにとって痛い出費ではありますが、想定の範囲に収まる金額でしょう。
想定を超えるのは、その周辺の費用です。
住居であれば、入居者の家財が濡れた場合の弁償、部屋が使えない期間の家賃の減額、それでも収まらなければ引越し費用と退去。民法では、賃借物の一部が使用できなくなった場合、その割合に応じて賃料が当然に減額される、という考え方になっています。
店舗であれば、商品の損害と、休業した期間の補償が乗ります。飲食店で天井から水が落ちれば、その日は営業できません。物販なら在庫が使えなくなる。金額の桁が変わります。
初動の一週間を惜しんだ結果、修理費の何倍もの負担になる。これがアパート・店舗の雨漏りで一番よくある失敗です。
軸その二|連絡を受けたその日にやることが決まっている
入居者から連絡が来たら、順番があります。
まず、その日のうちに現地を見るか、見られないなら入居者に写真を撮ってもらってください。漏れている位置、水の量、床や家財の状態。日付が入る形で残すことが後々効きます。
次に、養生です。バケツと吸水シートを置いて、被害の拡大を止める。家財が濡れる位置にあるなら移動していただく。これだけで、弁償の範囲がずいぶん変わります。
そのうえで、修理業者に連絡します。このとき「いつ見に来られるか」を入居者に伝えてください。何も連絡がない期間が、入居者にとって一番不満が溜まる時間です。実際に直るまで二週間かかるとしても、途中経過が伝わっていれば話がこじれにくい。
私たちも、賃貸物件のご依頼では入居者の方と直接やり取りする段取りを組むことがあります。オーナーが遠方にお住まいの場合は、そのほうが早く進みます。
軸その三|費用は誰が負担するのかを先に確認する
建物の雨漏りは、原則として貸主の負担で修繕します。賃貸借契約において、貸主には使用収益させる義務があるからです。
ただ、いくつか確認しておく点があります。
ひとつは、施設賠償責任保険です。アパート経営をしている方の多くが加入しています。建物の欠陥が原因で入居者に損害を与えた場合、家財の弁償などがこの保険で賄えることがあります。修理費そのものは対象外でも、賠償部分だけでも保険で対応できれば負担が変わります。
ふたつめは、火災保険です。雨漏りの原因が風災や雪害であれば、建物の修理費が対象になる可能性があります。金沢で冬の雪害による棟板金の破損などは、認定される代表例です。ただし経年劣化は対象外なので、いつ何が起きて壊れたのかが分かる記録が要ります。
三つめは、管理会社との役割分担です。管理を委託しているなら、どこまでが管理会社の対応範囲かを契約書で確認しておいてください。連絡だけしてくれるのか、業者の手配までしてくれるのかで、オーナーが動く量が変わります。
軸その四|一部屋の雨漏りは、建物全体のサインかもしれない
アパートで一室から雨漏りが出たとき、その部屋だけの問題であることは意外に少ないと感じています。
同じ建物、同じ年に、同じ職人が施工した屋根です。最上階の一室で棟板金から入っているなら、他の部屋の上の棟板金も同じだけ傷んでいます。今出ていないのは、たまたま条件が揃っていないだけかもしれない。
だから、賃貸物件で雨漏りの調査に伺ったときは、その部屋だけでなく屋根全体と、他の部屋の天井の状態も見るようにしています。一室ずつ足場を組んで直すより、まとめて処理するほうが確実に安い。
金沢市木曳野の築26年、六戸のアパートを見たことがあります。二階の一室で天井にシミが出たというご相談でしたが、屋根に上がると棟板金の貫板が全長にわたって腐っていました。釘が抜けかけている箇所が、その部屋以外にも四か所ありました。
一室ぶんの部分補修なら十万円台でしたが、棟板金を全長にわたって交換して、足場込みで四十八万円のご提案をしました。オーナーの方は、来年また別の部屋で同じことが起きるならという判断で、全体でやられました。あの現場は、その判断が正しかったと思っています。
入居者からの申告を、放置しないでほしい理由
最後にひとつ。入居者から「雨漏りしています」と言われて、様子を見てくださいと返すのは、避けたほうがいいと思います。
修理が遅れて被害が拡大した場合、貸主の対応の遅れが問題になることがあります。連絡を受けた記録は入居者側に残っていますから、あとから「知らなかった」とは言えません。
それに、対応の早さは入居者との関係そのものです。すぐ動いてくれた大家さんの物件からは、簡単には出ていきません。金沢の賃貸市場で空室を埋める手間を考えれば、雨漏りの初動にかける数万円は安いものだと思います。
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賃貸物件や店舗の雨漏りは、初動の早さがそのまま費用に効きます。金沢市と近郊で、入居者の方と直接やり取りする形での対応もお受けしています。オーナーが遠方にお住まいでも進められるよう段取りを組みます。調査の中身については金沢での雨漏り診断をご覧いただくと分かりやすいと思います。