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平屋の雨漏りはどこから?金沢で増えた平屋住宅の弱点と点検箇所
金沢でも、この十年ほどで平屋を建てる方がずいぶん増えました。子育てが終わった世代の建て替え、階段の上り下りを避けたいという理由、単純に間取りが好きだという方もいらっしゃいます。
その平屋が築十五年、二十年と経ってきて、雨漏りの相談が出はじめています。二階建てとは弱点の出方が違うので、どこを見ればいいかを順にお話しします。
平屋は屋根面積が広い、それが全部の前提になる
同じ延床面積で比べると、平屋の屋根面積は二階建てのおよそ二倍です。三十坪の家なら、二階建ての屋根が十五坪ぶん、平屋は三十坪ぶん。
屋根が広いということは、雨を受ける面積が広いということです。同じ雨が降っても、屋根から流さなければならない水の量が倍になる。だから軒樋にかかる負担も大きく、谷や集水器で処理しきれずにあふれる場面が増えます。
もうひとつ、面積が広いぶん、経年劣化の絶対量も増えます。スレートのひび割れが一坪あたり同じ確率で出るなら、屋根が倍なら箇所数も倍です。点検で見落とす確率も上がります。
平屋の雨漏り対策は、まず「広い屋根から水をどう捌くか」という視点で見るのが実態に合っています。
屋根の形ごとに、弱点が違う
平屋で多い屋根の形は三つあります。それぞれ見るところが変わります。
寄棟(よせむね)
四方向に傾斜がある形です。金沢の少し古い平屋に多い。弱点は、屋根の面と面がぶつかる「隅棟」の下り線と、その先端が軒先とぶつかる部分です。
隅棟は棟板金や棟瓦で押さえていますが、勾配に沿って下るぶん、水と一緒に風も抜けます。板金の固定が緩みやすく、瓦なら漆喰が痩せやすい。屋根を見上げたときに、隅の線に沿って波打っていたり、瓦がずれていたりしないか確認してください。
切妻(きりづま)
本を伏せたような、二方向の形です。構造が単純なので雨仕舞いの弱点が少なく、一番トラブルの少ない形と言っていいと思います。
ただ、面が大きくなるぶん、屋根の中央あたりで屋根材が傷むと、そこから入った水が広い範囲に広がります。それと、妻側(三角の面の側)のケラバの板金が風で浮きやすい。金沢の西風を正面から受ける向きだと、ここが先に来ます。
片流れ・緩勾配
最近の平屋に多い形です。デザインとしてすっきりしますが、雨仕舞いとしては注意が要ります。
一方向にしか流れないので、その一辺に全部の水が集まります。軒樋の容量が足りないと、大雨のたびにあふれる。それと、勾配が緩いと水の流れが遅く、風で吹き上げられたときに屋根材の下へ回りやすい。金沢では、緩い屋根に雪が残って解けた水が滞留する問題も出ます。
片流れの一番高い側の端、棟の裏に回り込む水も要注意です。ここは施工時の板金の納まりで差が出るところで、築十年前後で症状が出ることがあります。
軒の出が浅い平屋は、外壁も見る
最近の平屋は、軒の出を浅くしたデザインが増えました。軒が短いと、外壁に雨が直接当たります。
軒が九十センチ出ていれば、壁の上部はほとんど濡れません。三十センチしかなければ、壁全体が雨にさらされる。すると、サイディングの目地のシーリングも、サッシまわりの目地も、劣化が早くなります。
平屋で雨漏りの調査をするときに、屋根だけでなく壁とサッシまわりまで見るのは、この理由からです。軒の出が浅いお宅では、外壁側が原因だったというケースがそれなりにあります。
ご自宅の軒の出がどれくらいか、一度メジャーで測ってみてください。五十センチを切っているなら、外壁の目地の点検周期を短めに見ておいたほうがいいと思います。
平屋ならではの、いい点もある
悪い話ばかりではありません。平屋には、雨漏り対応で明確に有利な点があります。
まず、屋根が低い。二階建ての屋根に上るには足場が必要になることが多いのですが、平屋なら梯子で安全に上がれる現場が多い。これは調査でも工事でも大きな違いで、足場代の十五万円から二十五万円が浮くことがあります。部分補修なら、この差で総額が倍近く変わります。
次に、症状が出る場所と原因の場所が近い。二階建てだと、二階の屋根から入った水が壁の中を下りて一階に出る、といった追跡の難しさがあります。平屋は屋根の真下が天井ですから、シミの位置から原因の見当を付けやすい。
私たちが対応した中では、金沢市四十万のお客様の、築22年の寄棟の平屋が印象に残っています。隅棟の板金の釘が抜けて浮いていて、そこから入った水が和室の天井に出ていました。梯子で上がれる高さでしたので、足場なしで棟板金の交換と下地の貫板の入れ替えを行い、十四万円ほどで収まりました。二階建ての同じ工事なら、足場込みで三十万円は超えていたと思います。
結局のところ、平屋は「傷むところが多いが、直すのは安く早い」という性格の建物です。だから点検の周期を短めにして、小さいうちに手を入れていくのが、この形の家に一番合ったやり方だと考えています。
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平屋の屋根が気になる方へ
平屋は屋根が広いぶん傷む箇所も多い代わりに、足場なしで直せることが多い家です。金沢市と近郊で、平屋の屋根点検と部分補修をお受けしています。梯子で上がれる屋根なら、調査もその場で済むことがほとんどです。点検の流れは金沢の雨漏り修理・診断でご説明しています。