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瓦屋根の谷部・棟部からの雨漏り|金沢で多い瓦屋根の弱点と補修法

先日、高岡市にお住まいのご相談者の方から「天井の同じ場所に、雨のたびシミが広がってくる」とお電話をいただきました。
築40年前後の和瓦のお宅で、ご主人いわく「屋根屋さんに一度見てもらったけど瓦は割れていないと言われた」とのこと。
実際に上がってみると、瓦そのものはしっかりしていました。
問題は瓦のもっと奥、谷部にありました。谷を通す谷板金が錆で薄くなり、そのわきの漆喰も痩せて隙間ができ、二つの劣化が重なって水がまわり込んでいたんです。
こういう「瓦は無事なのに雨漏りする」ケースは、金沢や高岡の古い和瓦のお宅でよく見ます。
瓦屋根は「平らな面」より継ぎ目から漏る

皆さんに知っておいてほしいのは、瓦屋根で雨漏りの入口になるのは、まっすぐ並んだ瓦の面ではなく、屋根の形が折れ曲がる部分だということです。
代表的なのが谷部と棟部です。
谷部は、二つの屋根面がV字に合わさって雨水が集まる場所。
ここには瓦の下に金属の板(谷板金)が敷いてあって、大量の水をここ一本で受けて流します。
水が一番集まるぶん、傷むのも一番早い。
昔ながらの谷板金は銅やトタンが多く、築30年を超えたあたりから錆や穴あきが出はじめます。
私たちが対応した中でも、雨漏りの原因を追っていくと谷にたどり着くことが本当に多いです。
棟部は屋根のてっぺん、瓦が山形に積んである部分です。
和瓦の棟は中に土や漆喰を詰めて瓦を固定しています。
この漆喰が痩せて剥がれると、そこから雨が染み込み、中の土が流れて瓦がぐらつく。
金沢では特に、冬の積雪と凍結の繰り返しで漆喰が浮きやすく、海側の金石や大野では塩気を含んだ横風がそれを早めます。
なぜ「谷と棟が同時に」起きるのか
高岡のお宅がまさにそうだったのですが、谷板金の劣化と漆喰の痩せは、実は同じ屋根で同時期に進むことがよくあります。
どちらも「築30〜40年」「同じ年数の雨風」を受けてきた仲間だからです。
片方だけ直しても、もう片方から漏り続ける。
これは大事なところで、雨漏りの調査は「一番怪しい場所を一つ見つけて終わり」にせず、谷・棟・その取り合いまで一通り見ておく必要があります。
ちなみに室内のシミの位置と、屋根の漏っている場所はほとんど一致しません。
水は野地板や垂木を伝って横に流れてから落ちてくるので、天井のシミの真上に穴があるとはかぎらないんです。
ここを勘で決めてしまうと、直したのに止まらない、という事態になります。
直し方の選択肢と、目安の費用
谷と棟、それぞれで打てる手が違います。傷み具合によって、応急処置で数年しのぐのか、板金ごとやり替えるのかが分かれます。
| 部位・状態 | 主な補修方法 | 費用の目安(当社の場合) |
|---|---|---|
| 棟の漆喰が痩せ・剥がれ | 漆喰の詰め直し | 3〜15万円のケースが多い |
| 棟瓦のぐらつき・ずれ | 棟の取り直し(積み直し) | 10〜30万円が目安 |
| 谷板金の錆・穴あき | 谷板金の交換 | 20〜40万円ほど |
| 谷・棟が広範囲に劣化 | 周辺を含めた部分葺き替え | 30〜80万円が目安 |
高岡のお宅では、谷板金を一本まるごと新しいステンレスに交換し、傷んでいた棟の漆喰も同時に詰め直しました。
谷を触るときは周りの瓦を一度めくるので、そのついでに棟まで手を入れておくと、足場や職人の手間が二重にかからず結果的に安く済みます。
谷と棟はセットで点検・補修する——これが古い瓦屋根では一番のコツです。
費用の話でもう一つ。谷や棟だけなら足場が要らないこともありますが、屋根の高さや勾配によっては足場仮設で15〜25万円ほど別途かかります。
見積もりを見るときは、足場が込みなのか別なのかを必ず確認してください。
金額の大小より、どこまでの範囲を直す見積もりなのかを揃えて比べることが、相見積もりで失敗しないコツです。
正直なところ、瓦屋根の雨漏りは「瓦を1枚替えれば直る」ものばかりではありません。
とくに築30年を超えたお宅は、谷と棟という水の集まる急所から傷んでいきます。
天井のシミが同じ場所に出はじめたら、面ではなく継ぎ目を疑って、早めに屋根の上を見てもらうこと。
結局のところ、それが一番の早道です。
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金沢での瓦修理の全体像はこちらでまとめています。
金沢で瓦修理を頼むなら?差し替え・葺き直し・葺き替えの違いと費用
判断に迷ったときはこちらもどうぞ。
漆喰の劣化・剥がれを放置すると?金沢の和瓦で多い棟まわりの傷み
もう少し掘り下げた話はこちらです。
瓦屋根の雨漏り修理はどう進む?金沢で多い原因と補修方法
金沢で瓦のことでお困りの方へ
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