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瓦屋根の下地(防水紙・野地板)の劣化|金沢の古い和瓦で進む本当の傷み

先に結論からお伝えします。
瓦屋根で本当に雨を止めているのは、瓦そのものではなく、その下に敷いてある防水紙(ルーフィング)と、それを支える野地板です。
瓦が一枚も割れていなくても、この下地が寿命を迎えていれば雨は室内に回ります。
金沢の古い和瓦のお宅では、瓦がまだ立派に見えるのに下地だけがボロボロ、というケースが多いんです。
だからこそ「瓦が無事=屋根は無事」とは言い切れない、ここが今日の一番お伝えしたいところです。
目次
なぜ瓦の下の見えない層が傷むのか
瓦は焼き物ですから、割れたりずれたりしなければ50年でも80年でももちます。
ところが下地はそうはいきません。防水紙は昔ながらのアスファルトルーフィングだと20〜30年ほどで柔軟性を失い、パリパリに硬くなって破れ始めます。
その破れた隙間から入った少量の水が、今度は野地板(屋根の下地板)をじわじわ湿らせ、木を腐らせていく。
やっかいなのは、この進行が屋根の上からも部屋の中からもほとんど見えないことです。
瓦の隙間から入った水は、防水紙の上を伝って軒先へ流れている間はまだいい。防水紙が切れて初めて野地板に染み、そこから天井裏へ抜けるまでに何年もかかります。
天井にシミが出た頃には、下地はすでにかなり広い範囲で傷んでいる。現場でよく見るのは、この「気づいたときには手遅れ気味」というパターンです。
金沢・七尾の現場で瓦をめくったとき

去年の春、七尾市の築50年前後の和瓦のお宅から「二階の天井に薄いシミが出た」とご相談をいただきました。
屋根に上がってみると、瓦のずれもほとんどなく、漆喰も思ったより残っている。見た目は正直、悪くなかったんです。
ところがご主人が「もう長いこと屋根はいじっていない」とおっしゃるので、シミの真上あたりの瓦を数枚めくらせてもらいました。
すると防水紙が手で触れただけで破れるほど劣化していて、めくった下の野地板は黒っぽく湿り、指で押すと少し沈む。
乾いた日が続いた後だったのに、まだ湿気が抜けきっていませんでした。
瓦という蓋があるおかげで乾きにくく、内側で腐朽が進んでいたわけです。
海に近い七尾や金石・大野のあたりは、冬の湿った潮風と雪解けの水分が長く屋根に残るので、山側とはまた違った速さで下地が傷みます。
このお宅は幸い腐りが一部屋の上に留まっていたので、その範囲だけ瓦を下ろして防水紙と傷んだ野地板を張り替える部分葺き替えで収まりました。
当社ではこの規模で30〜80万円ほどが目安になるケースが多いです。
もし全面まで腐りが回っていたら、瓦を全部下ろして下地を作り直す全面葺き替えとなり、100〜200万円を超えることもあります。
早めにめくって確かめたことが、結果的に費用を大きく分けました。
下地の傷みは何を見れば疑えるか
下地は隠れていますが、外から拾えるサインもあります。以下のような兆候が一つでも当てはまるお宅は、瓦の下まで疑って一度点検しておくと安心です。
| 見える変化 | 下地で起きている可能性 |
|---|---|
| 天井や壁ぎわのうっすらしたシミ | 防水紙が破れ、野地板まで水が到達している |
| 屋根の一部が波打つ・へこむ | 野地板が湿気で反り、または腐り始めている |
| 瓦のずれが同じ場所で繰り返す | 下地の木が痩せて釘や桟木が効かなくなっている |
| 築30年以上で一度も下地に触れていない | 防水紙が寿命を過ぎ、いつ破れてもおかしくない |
結局のところ、瓦は下から診るのが早道です
まとめると、瓦屋根の寿命は瓦の見た目ではなく、防水紙と野地板という見えない層で決まります。
瓦がきれいだからと安心して30年40年ほったらかしにすると、下地だけが静かに限界を迎え、気づいたときには葺き替え規模になっている。正直なところ、これが金沢や七尾の古い和瓦で私たちが一番多く立ち会う流れです。
大事なのは、天井にシミが出る前に、あるいは出たばかりの段階で、瓦を数枚めくって下地の状態を自分の目で確かめること。
防水紙と野地板の点検は、たとえ数枚めくるだけでもその屋根があと何年もつかを教えてくれます。
私たちおうち修理の窓口では金沢市を拠点に、七尾や高岡を含む北陸のエリアで、この見えない部分の確認からご一緒しています。
瓦がまだ元気なうちに下を診ておく、これが遠回りに見えて一番お財布にやさしい進め方です。
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金沢で瓦のことでお困りの方へ
「瓦がずれている気がする」という段階のご相談で構いません。
私たちおうち修理の窓口は、金沢市と近郊で瓦の差し替えから棟の積み直しまで対応しています。
まず現場を見て、どこまで直せば安心かをはっきりお伝えします。