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瓦のズレは自分で直せる?金沢でDIYする前に知っておく危険
屋根を見上げて、瓦が一枚ずれているのに気がつく。
これくらいなら脚立で登って手で戻せそうだ、と考える方は多いはずです。
実際、私たちおうち修理の窓口にも「自分で直せますか」というお電話は季節を問わず入ってきます。
結論から先に言うと、ズレの程度と屋根の勾配次第では戻せることもあるのですが、金沢の屋根に関してはおすすめしにくい理由がいくつもあって、そこを知らずに登ってしまうと本来数万円で済んだ話が数十万円に化けます。
今日はそのあたりを、ご相談者の方から実際に受ける質問の順に沿ってお話しします。
目次
そもそも、ずれた瓦は手で押し戻せば元通りになる?

見た目には「ちょっと横にずれただけ」でも、瓦は下の瓦と爪で引っかかり合いながら並んでいます。
一枚がずれたということは、その爪の掛かりが外れているか、下地の桟木(さんぎ)が傷んで固定が甘くなっているサインのことが多いんです。
押し戻して見た目が揃っても、掛かりが戻っていなければ次の強い横風でまた同じ場所がずれます。
金沢では特に冬の北西風が海側から吹き込むので、金石や大野のお宅だと「戻しても戻しても春までにまた動く」という話をよく聞きます。
表面だけ揃えるのと、掛かりを直すのは別物だとまず知っておいてください。
戻せるケースと、戻してはいけないケースの境目は?
私たちが対応した中では、次のような線引きで考えています。あくまで目安です。
- ズレが数センチ以内で、割れ・欠けがなく、勾配のゆるい平屋の下屋(げや)部分 → 応急的に戻して様子を見る余地はある
- 2階の急勾配、谷や棟のきわ、割れている瓦、複数枚が連動してずれている → 触らず業者に見せる
境目は「勾配と高さ」です。
ゆるい下屋の一枚と、2階の急な面の一枚では、登る危険がまるで違います。
DIYで一番怖いのは、落ちることより「割ること」だと聞いたけど本当?

落下の危険はもちろん一番に避けたいところで、これは大事なところなのですが、実は瓦屋根で多いのが施主自身が瓦を踏み割ってしまう事故です。
先日も金沢市東山の、築45年前後の和瓦のお宅から相談がありました。
ご主人が棟の近くのズレを直そうと屋根に上がり、足を置いた瓦がパキッと割れた。
慌てて足を移した先でもう一枚割った、と。
もともとは一枚のズレだったのに、私が伺ったときには割れた瓦が三枚に増えていました。
なぜこうなるか。瓦は「面」で踏めば案外丈夫でも、45年も経つと素地が痩せてもろくなっていて、しかも人は無意識に瓦の中央や谷側の弱いところに体重を乗せてしまう。
職人が瓦の上を歩けるのは、掛かりの強い列の重なり部分を選んで足を置いているからで、これは慣れていないと見分けがつきません。
東山のお宅は結局、割れた三枚の差し替えと、ついでに見つかった漆喰の傷みの補修で、当初想定の何倍かの費用になりました。
一枚のズレを自分で触ったことで被害が広がる、これが現場で本当によくあるパターンです。
踏み割った古い瓦は、ホームセンターで買って直せない?

これがもう一つの落とし穴で、正直なところ古い和瓦は同じものが手に入りません。
特に築40年を超える屋根の瓦は、当時の窯や産地がすでになく、色も寸法も微妙に違うものしか出てこない。
私たちは似た中古瓦をストックから探して合わせますが、素人の方がホームセンターの規格品を一枚だけ差しても、寸法が合わずにそこから雨が回ります。
東山の一件でも、ご主人が「近い瓦を買ってきた」とおっしゃったのですが、並べてみると厚みが違って使えませんでした。
合う瓦を探すこと自体が、実は業者に頼む価値の一つなんです。
じゃあ、どこまでが自分の作業で、どこからが業者?

費用の目安と合わせて、境目を表にしておきます。金額は当社の一例で、屋根の状態で変わります。
| 状況 | 対応の目安 | 費用感(目安) |
|---|---|---|
| 室内に落ちてくる水を受ける・バケツ養生 | ご自身でも可(屋根には登らない) | 数千〜数万円 |
| 下屋のゆるい面の一枚を軽く戻す | 自己判断は可だが割る危険あり | — |
| 割れ・欠けのある瓦の差し替え | 業者へ | 3〜15万円 |
| 棟まわり・漆喰も傷んでいる | 業者へ(棟の積み直し含む) | 10〜30万円 |
目安として、屋根に登る作業はすべて業者側、と線を引いてしまうのが安全です。
地上からできる室内養生だけご自身でやって、屋根は見せるだけにしておく。これがご相談者の方にいつもお伝えしている区切りです。
すぐ登れないなら、業者が来るまで何をしておけばいい?
雨漏りが始まっているなら、まず室内側です。
天井のシミの真下に洗面器を置き、家具や畳を養生シートやゴミ袋で覆う。
二階の押し入れの天袋も忘れずに見ておいてください。
そして、ずれた瓦の位置を地上からスマホで撮っておくと、私たちが伺ったときに話が早いです。無理に屋根へ上がって被害を増やすより、地上でできることを済ませて待っていただくほうが、結局のところ一番早くて安く収まる。
金沢は冬に一度荒れると業者もすぐ動けないことがあるので、雪が来る前の秋のうちに一度見せてもらえると、なお安心です。
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金沢で瓦のことでお困りの方へ
「瓦がずれている気がする」という段階のご相談で構いません。
私たちおうち修理の窓口は、金沢市と近郊で瓦の差し替えから棟の積み直しまで対応しています。まず現場を見て、どこまで直せば安心かをはっきりお伝えします。