公開日:
外壁塗装で雨漏りは止まらない|金沢で「塗ったのに漏れる」と相談された話
外壁を塗り替えたのに雨漏りが止まらない。
このご相談、金沢で年に何件かいただきます。塗装業者さんに「外壁を塗れば雨漏りも止まりますよ」と言われて工事したのに、次の大雨でまた漏れた、という話です。

はっきり書きます。外壁塗装は防水工事ではありません。塗って止まる雨漏りは、実はかなり限られています。
私たちおうち修理の窓口は金沢市で雨漏りの調査と修理を本職にしていて、代表の私は雨漏り鑑定士です。塗装もやりますが、塗装で止まらない雨漏りを見てきた数のほうが多いかもしれません。その立場から書きます。
塗膜は水を弾くだけで、水を止める役目は持っていない
外壁塗装で塗るのは、厚みでいうと0.1mm前後です。紙一枚ぶんもありません。
この膜の役割は、外壁材そのものを紫外線と雨から守って、劣化を遅らせることです。建物に入ろうとする水をせき止める部品ではありません。
そもそも住宅の外壁は、表面で水を止める作りになっていません。サイディングの裏には通気層があって、その奥に防水シートが張ってあります。表から入った水は通気層を落ちて、下から抜けるようにできています。水を止めているのは、表の塗装ではなく奥の防水シートのほうです。
だから、雨漏りしている家の本当の原因は、たいてい塗膜より奥にあります。
金沢で実際に多い、塗っても止まらない3つの入口
現場で見てきたなかで、塗装では手が届かない入口を3つ挙げます。
ひとつめがサッシまわりです。窓の四隅は建物のなかでいちばん動く場所で、防水シートの切れ目も集中します。ここの防水テープが縮んでいたり、シートの重ね方が逆になっていたりすると、表をいくら塗っても関係ありません。
ふたつめが屋根と外壁の取り合い。下屋根が外壁にぶつかる部分に、雨押え板金という板金が入っています。この板金の立ち上がりが足りない家や、板金の裏に水が回っている家は、外壁側から塗っても水の道は残ったままです。
みっつめが目地のコーキング。これは塗装工事で打ち替えることが多いので一見関係しそうですが、注意が要ります。コーキングが切れていた期間が長い家は、すでに裏の防水シートまで傷んでいることがあります。表のコーキングだけ新しくしても、奥で回っている水は止まりません。
塗る前に、いったん屋根に上がっています

去年、金沢市のS様邸に外壁塗装のお見積もりで伺いました。2階の一部屋で天井にシミが出ている、というお話も一緒に伺っていました。
外壁は確かに傷んでいました。築28年で、目地が全部切れていて、表面もチョーキングが出ています。塗り替えの時期としては間違いなくその通りです。
ただ、天井のシミの位置が気になりました。外壁面から離れた、部屋の真ん中寄りだったんです。外壁から入った水にしては場所が合いません。
屋根に上がってみたら、谷板金に穴が空いていました。外壁とは関係のない、屋根側の雨漏りでした。
このとき、外壁塗装だけ先に契約していたら、工事が終わったあとにシミが広がって「塗ったのに漏れた」になっていたはずです。S様邸は、屋根の谷板金を直してから外壁の張り替えと塗装に入りました。
雨漏りしている家の外壁塗装を受けるとき、私たちは必ず先に散水試験で入口を確かめます。順番を逆にすると、責任の所在が分からなくなるからです。塗ったあとに漏れたら、塗装のせいなのか元からなのか、誰にも証明できません。
では、塗装で止まる雨漏りはあるのか
あります。ただ、条件が狭いです。
モルタル外壁の細かいひび割れから染み込んでいるケースは、下地を補修したうえで弾性のある塗料を使うと、実際に止まることがあります。金沢市のR様邸では、ひび割れ追従性のある塗料で仕上げて、その後の大雨でも再発していません。
ただしこれは「外壁の表面から染みている」ことが調査で確認できている場合の話です。散水試験でサッシまわりや屋根から水が入ることが分かっている家に同じことをしても、結果は変わりません。
外壁のひび割れをどこから直すべきかについては、金沢の外壁修理・修繕のページで工事別に説明しています。
雨漏りしているなら、先に原因を確かめてください
「外壁を塗れば止まる」と言われて迷っている方は、契約の前にもう一度確かめてほしいと思います。どこから入っているかを調べたうえで言っているのか、それとも見た目から推測しているだけなのか。
私たちおうち修理の窓口では、金沢市と近郊で散水試験を使った雨漏り調査を行っています。目視での点検は無料です。原因が塗装で直るものなら、そう申し上げます。
調査の進め方は金沢の雨漏り修理・診断のページに詳しく載せています。