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雨漏り修理の相見積もりは何社取る?金沢で比べるときの正しい揃え方
相見積もりを取ってください、と私は普通に言います。屋根屋がそう言うと驚かれることがありますが、比べてもらったほうがこちらも説明しやすい。
ただ、比べ方には条件があります。条件を揃えずに並べた見積もりは、比べているようで比べていません。金額だけ見て安いほうを選んだ結果、二年後にまた同じ場所から漏れて、結局こちらに連絡が来る。そういう現場を何度も見てきました。
どう揃えれば意味のある比較になるのか、順にお話しします。
何社取るか|三社が上限だと思っています
二社では判断の基準ができません。金額に差があったとき、どちらが妥当なのか分からない。三社あれば、真ん中が見えます。
では四社、五社取ればもっといいかというと、そうは思いません。理由は二つあります。
ひとつは、雨漏りの調査には時間がかかるからです。散水試験まできちんとやる業者だと、一社あたり半日から一日。五社を相手にすると、日程調整だけで一か月が過ぎます。そのあいだ雨は降り続けます。
もうひとつは、多く取るほど「一番安いところ」に引っ張られることです。五社のうち一社だけ極端に安ければ、そこが気になる。ただ、極端に安い見積もりには理由があります。調査をしていない、範囲を狭く見ている、下地の補修を見込んでいない。安さの理由を確かめられないなら、社数を増やす意味は薄い。
三社を、質を揃えて取る。これが現実的なところだと思います。
揃えるべきは、金額ではなく前提
比べる前に、三社に同じ情報を渡してください。渡す情報は、この四つです。
いつから漏れているか。どんな天気のときに漏れるか。過去に修理したことがあるか、あるならどこを誰が。そして、症状の出ている場所の写真。
これを最初に伝えておくと、三社が同じスタートラインから調査を始めます。逆に、一社にだけ「以前も直してもらったが再発した」と伝え忘れると、その一社だけ前提が違う見積もりを出してきます。
もうひとつ揃えていただきたいのが、こちらの希望です。とにかく安く止めたいのか、次の十年は心配したくないのか。この方針が違えば、出てくる工事内容も金額も変わって当たり前です。方針を伝えずに三社に見積もらせると、応急処置の五万円と葺き替えの百五十万円が並ぶことになり、比べようがなくなります。
見積書で必ず確認する五つ
金額の下に何が書いてあるかを見てください。私が他社の見積もりを見せていただくときに、真っ先に確認するところです。
- 「雨漏り修理工事 一式」で終わっていないか。どこを、どう直すのかが書いてあるか
- 数量と単位が入っているか。板金なら何メートル、瓦なら何枚、防水なら何平方メートルか
- 足場の有無と金額が明記されているか。足場込みか別かで総額が二十万円前後変わる
- 下地(野地板・貫板)が傷んでいた場合の扱いが書かれているか。追加費用の条件が示されているか
- 保証の内容と年数、そして保証の対象範囲が書かれているか
四つめが特に大事です。屋根は開けてみないと下地の状態が分かりません。だから「開けて傷んでいたら追加になります」というのは、誠実な業者ほど正直に言います。問題は、その追加がいくらになるのかを事前に示しているかどうか。単価が書いてあれば、あとで揉めません。
金額差の意味を読む
三社の見積もりが出揃って、たとえば十八万円、三十二万円、九十五万円と並んだとします。
このとき、真ん中を選ぶのが安全、という話ではありません。金額の差が「同じ工事の値付けの差」なのか「違う工事の差」なのかを見分けてください。
十八万円が既存の板金の上からシーリングで処置する内容、三十二万円が板金を交換して貫板も入れ替える内容、九十五万円が屋根一面を葺き替える内容だったなら、それは三つの違う提案です。値段を比べる話ではなく、どこまでやるかを選ぶ話になります。
同じ工事内容で金額に倍の開きがあるなら、そのときは理由を聞いてください。材料のグレードか、職人の手間の見方か、保証の期間か。理由を説明できる業者と、できない業者がいます。
私たちが対応した中では、金沢市高柳のお客様が三社取られた現場が印象に残っています。うち一社が「散水試験なしで原因は棟板金」と断定して十二万円。私たちは散水をして、原因が棟ではなく谷板金だと分かり、二十六万円のご提案をしました。もし十二万円で棟を直していたら、金額は安くても雨は止まっていません。安いか高いかの前に、合っているかどうか。ここを見てほしいと思います。
最後に、断るときのこと
三社取れば、二社は断ることになります。ここを気にされる方が多いのですが、こちらは慣れていますので、遠慮なく断ってください。
「他社にお願いすることにしました」の一言で十分です。理由を説明する義務もありません。それを聞いて食い下がってきたり、値段を下げてくると言い出したりする業者は、最初の見積もりが適正でなかったということです。判断材料がひとつ増えたと思っていただければいい。
結局のところ、相見積もりは値切るための手続きではなく、自分の家に何が起きているかを複数の目で確かめる手続きだと考えています。三社の話がだいたい一致したなら、その診断はおそらく合っています。
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見積もりの見方で迷ったら
相見積もりの一社としてお声がけいただくのは、まったく構いません。金沢市と近郊で、原因の説明と工事範囲の根拠をはっきりお出しするようにしています。他社の見積もりを見せていただいて、内容についてご説明することもできます。点検の流れは散水試験と雨漏り診断でご説明しています。